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日本政府の招待により、フェレンツ・ジュルチャーニ・ハンガリー共和国首相は、2004年10月25日から27日まで東京を公式訪問した。天皇皇后両陛下は、2004年10月25日に、フェレンツ・ジュルチャーニ夫妻を御引見された。小泉純一郎日本国総理大臣とフェレンツ・ジュルチャーニ首相は、同日会談を行い、以下の声明を発出した。
1.EU拡大後の二国間関係の回顧と展望 双方は、2000年のハンガリー共和国大統領の国賓としての訪日及び2002年の天皇皇后両陛下のハンガリー共和国公式訪問を想起しつつ、二国間の伝統的な友好関係を再確認した。ジュルチャーニ首相の訪日を以って、日本とハンガリー共和国との二国間関係は新たな段階に入った。 2004年の欧州連合(EU)の拡大は、欧州の分断を終了させ、地域全体の安定に貢献する歴史的に重要な出来事であることを認識しつつ、日本側は、ハンガリーのEU加盟を「欧州への回帰」というハンガリーの長年の国家目標の達成として歓迎した。 日本が支援を行ってきたハンガリーの民主化及び市場経済への移行が成功した結果、今や両国は、社会的、政治的及び経済的事項に関する共通の価値観を有している。ハンガリー側は、日本政府に対し、体制移行のために供与された支援に対する謝意を表明した。 ハンガリーのEU加盟は、二国間の文脈及びアジア欧州会合(ASEM)のようなフォーラムを含む多数国間の文脈の双方において、二国間の関係をさらに強化する新たな可能性を開くものである。この文脈で、日本側は、最近のハンガリーのASEMへの加盟を歓迎した。 ハンガリー側は、日本をアジアにおける最も重要なパートナーと認識し、アジアに関するEUの政策の策定過程に積極的に参画する意向を表明した。ハンガリー側は、日本が重要な役割を果たすハンガリーの新アジア政策を説明した。日本側はハンガリーのこのような取組みを歓迎した。 双方は、両国のビジネス、科学及び文化を含む社会の様々な分野の代表者間の対話の場として「日本・ハンガリー協力フォーラム」を設立する意向を表明した。同フォーラムは、第三回の年次会合の後に、対話の結論として、二国間のさらなる協力に関する提言を両国首脳に提出する。 双方は、ハンガリーのイニシアティブに基づき設立されたヴィシェグラード・グループの枠組みにおける域内協力の成果を高く評価するとともに、V4プラス日本の枠組みにおける対話をさらに促進する意向を表明した。 2.国際問題における協力 双方は、将来の戦略的パートナーシップに向け、二国間においても、また多数国間の枠組みにおいても、さらなる協力の可能性を追求するべくあらゆるレベルにおいて政治対話を強化していく意思を確認した。 双方は、イラクにおける主権の回復を歓迎し、同国の安定化、民主化及び国家の再建に向けて関与していく決意を表明した。双方は、アフガニスタンにおいて、同国の民族的状況を反映し、かつ一般的に認められている人権を尊重する広範な基盤をもつ民主的国家を確立するため、永続的な平和及び国内の安定並びに経済を回復させるための努力を継続する必要性について意見の一致を見た。 朝鮮半島情勢に関して、双方は、地域の平和と安全を脅かすのみならず、国際的な不拡散の努力に対する深刻な挑戦でもある北朝鮮の核問題の、外交的手段を通じた早期かつ平和的な解決の必要性を強調した。双方は、この目的のために六者会合の早期再開を呼び掛け、北朝鮮に対し、国際的な検証の下での核計画の完全な廃棄に迅速に着手することを強く求めた。この関連で、ハンガリー側は、強制的かつ不法に北朝鮮に拉致された日本人の問題についての包括的な解決が緊急に必要であることを強調しつつ、日本政府の外交活動を評価した。 双方は、国際連合の枠組みの下で積極的に協力する決意を再確認した。国際の平和と安全を促進する国連の重要な役割を認識しつつ、双方は、国連改革、とりわけ、常任理事国及び非常任理事国双方の拡大を含む安全保障理事会の改革の早期実現のために共に取り組むことの必要性を強調した。この文脈において、ハンガリー側は、日本の安保理常任理事国入りへの支持を重ねて表明した。双方は、「新しい時代に向けた新しい国連(「国連新時代」)」を支持しつつ、行財政改革をも通じて、一層調整された、効率的かつ効果的な国連システムの実現のために取り組むことの必要性を強調した。 双方は、テロリズム、大量破壊兵器の拡散、組織犯罪、麻薬の違法取引及び人身売買といった、世界の平和と安全を脅かしているグローバルな脅威に対する深刻な懸念を表明し、それらに対処するために国際社会が協力する必要性について意見の一致を見た。とりわけ、双方は、あらゆる形態の国際テロリズムを非難し、引き続き国際社会が一致団結して国際テロリズムと闘うことが重要であることを再確認した。 日本側は、ドナー国として積極的な役割を果たすというハンガリー側の決意を歓迎した。この関連で、双方は、特に西バルカン地域におけるハンガリーの地域的な知見及び経験を活用しつつ、第三国に対する経済協力における相互の協調に関心を表明した。本年の4月に東京で開催された西バルカン平和定着・経済発展閣僚会合の結論を想起しつつ、双方は、西バルカン諸国が、近年相当の前進を遂げてはいるものの、国際社会との連携の下、さらなる安定化のために協力していく必要性に関して意見の一致を見た。 3.経済関係 二国間貿易の力強い成長と日本からハンガリーへの投資の成功に留意しつつ、双方は、経済関係をさらに深化させ、拡大させることへの関心と、その用意がある旨を表明した。双方は、貿易関係の拡大、ビジネス・パートナーシップの確立及び両国間の双方向投資を実現するために、「日・EU規制改革対話」及び「日・EU双方向投資促進のための協力の枠組み」を積極的に活用する意思を表明した。ハンガリー側は、ハンガリーで活動中の日本企業及び新たな日本の投資家が、同国のEU加盟後も透明性が高く、法的に安定し、かつ可能な限り有利な条件の下で投資を実現するための同国政府の特別な配慮を期待することができることを強調した。日本側は、投資促進のためのハンガリーの継続的な努力を歓迎した。 4.環境及び科学技術 双方は、科学、技術及び環境分野における協力に特別の関心が払われる必要があることを再確認した。 双方は、京都議定書が、気候変動に対する国際的取組みの強化に向けた重要な第一歩であることを認識しつつ、同議定書の未批准国に対して速やかに締結するよう強く求め、京都メカニズムの下での共同実施(JI)及び排出量取引における二国間協力に対する期待を表明した。 両国は、地域における京都メカニズムの促進を含め、ハンガリーにおける中・東欧地域環境センター(REC)が果たしている役割を称賛した。この文脈で、双方は、国際協力銀行(JBIC)とRECによる、日本企業の技術とノウハウを有効に活用しつつ、中・東欧地域における潜在的なJI案件の発掘及び形成のために相互に協力する意向を歓迎した。 双方は、科学技術協力の既存の枠組みにおける共同研究の数が増加していることに対して満足の意を表しつつ、この分野でのさらなる交流のために努力する意向を表明した。 5.文化交流及び人物交流 双方は、相互理解を促進する上での基礎としての文化交流の重要性を認識しつつ、様々な分野での交流をさらに強化していく意向を表明した。これに関連して、双方は、地方自治体レベルの交流も含め、「2005年日・EU市民交流年」の成功裡の実施を共同で促進することを確認した。 双方は、観光は、国家間の人々と文化を結びつける最も重要な手段の一つであることを認識しつつ、「2005年日・EU市民交流年」及び「ビジット・ジャパン・キャンペーン」の機会を利用して、双方向に一層頻繁に観光客が往来することへの希望を表明した。 双方は、国際交流基金ブダペスト事務所の中・東欧地域における活動を評価した。ハンガリー側は、来春ブダペストに日本人学校が開設されることを歓迎した。 2004年10月25日、東京
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