外務本省

塩崎外務副大臣のフランス訪問(概要)

平成18年5月23日

 5月22日、OECD閣僚理事会出席のためフランスを訪問中の塩崎恭久外務副大臣は、フランス政府要人と会談したところ、概要以下の通り。

I.フィリップ・ドゥースト=ブラジー外相

1.二国間関係

(1)冒頭、ドゥースト=ブラジー外相より、「日仏間では、昨年シラク大統領訪日の際に合意された「日仏新パートナーシップ宣言」に基づき、様々なレベルで緊密に政治対話が行われている。また経済関係も緊密である。」旨述べた。

(2)これに対し、塩崎副大臣より、「日仏間では問題が無いのが問題である」と述べた上で、小泉総理の構造改革、外国投資の積極的誘致政策を説明し、引き続き日本に関心を持つよう求めた。また、日仏社会保障協定に関し、我が国は昨年7月に国会の承認手続きを完了したので、貴国国会にも早期の承認をお願いしたい、日仏租税条約改正については妥結に向けて交渉を継続したい旨述べた。

(3)また、ドゥースト=ブラジー外相より、バイオテクノロジー、ナノテク等の分野における日仏科学技術協力の一層の推進につき提案があり、今後事務的に検討を進めることになった。

(4)会談最後に、塩崎副大臣より、ドゥースト=ブラジー外相の早期の訪日を期待する旨述べた。

2.国際社会の諸問題

(1)国連改革

(イ)ドゥースト=ブラジー外相より、国連人権理事会において、ともに理事国となった日仏で緊密に協力したい旨述べた。また、安保理改革に関し、仏はG4決議案が最もバランスが取れた案だと考えており、その成功のためにはG4の連帯が不可欠である、そして日本の常任理事国入りを支持する旨述べた。

(ロ)これに対し、塩崎副大臣より、人権理事会では日仏で協力したい、安保理改革については、日本は引き続きG4の連帯を維持しつつ、独印伯、米等とよく協議しながらより良い案を追求している、小泉総理、麻生外相とも、今会期中に実質的前進を得たいとの決意を新たにしている旨述べた。ドゥースト=ブラジー外相より、日本が望むような形で安保理改革が実現すれば嬉しい旨述べた。

(ハ)また、ドゥースト=ブラジー外相より、国連分担金に関するEU提案を説明の上、協力を呼び掛けたのに対し、塩崎副大臣より日本提案を説明し、両案とも負担をより均衡の取れたものとする点では基本的に同じ発想なので、引き続きEUとの間で協力していきたい旨述べた。

(2)イランの核開発問題

(イ)塩崎副大臣より、EU3の努力を讃えつつ、日本は唯一の被爆国として核拡散を懸念しており、日本としての貢献を行いたい旨述べたのに対し、ドゥースト=ブラジー外相より、現状は深刻かつ懸念される状況である、安保理で議論はしているが、プロセスは可逆的である、日仏間で緊密に協議したい旨述べた。

(ロ)これを受けて、塩崎副大臣より、日本は伝統的にイランと良好な関係を維持しているが、核不拡散への決意は固く、仏と緊密に協力したい旨述べた。

(3)アフリカ開発

(イ)塩崎副大臣より、2月のエチオピアでのTICAD関連閣僚級会合の開催、先日の小泉総理のエチオピア、ガーナ訪問、日本のアフリカ政策、アフリカ開発については経験豊かな仏と協力していきたい、アフリカ開発はアフリカのため、世界全体のためになる必要がある旨述べた。

(ロ)ドゥースト=ブラジー外相より、アフリカにおける貧困の現状、特に医療面での状況は政治的問題である旨述べ、既に43ヶ国が参加している航空券連帯税への日本の参加を期待する、任意での賦課ということも考えられる旨述べた。

(ハ)これに対し塩崎副大臣より、一つの良いアイディアだと考えるが、種々問題もあるので即答は難しい、任意での協力も考えられるとのことなので、改めて検討したい旨述べた。ドゥースト=ブラジー外相より、日本が本件につき仏とともにいることを期待する旨述べた。

(ニ)また、塩崎副大臣より、スーダン南部を訪問した経験に言及した。

II.フランソワ・コペ予算・国家改革担当相兼政府スポークスマン

 塩崎副大臣とコペ大臣は、日仏両国の経済・財政政策上の課題、特に、財政構造改革、少子高齢化など、両国に共通する構造改革の諸問題への取組み等について意見交換を行った。また、塩崎副大臣から、日仏社会保障協定の早期発効のため、同協定の仏国国会による早期承認に向けた努力が必要である旨指摘した。さらに、日仏租税条約の改正交渉について、早期に交渉がまとまるよう、両国が引き続き努力していくことで意見が一致した。

III.ブリス・オルトフー自治体担当相

 オルトフ大臣より、我が国の地方分権改革の現状等につき質問があり、塩崎副大臣より地方分権改革を含む小泉改革の進捗等につき説明した。オルトフ大臣は、仏においても抜本的な構造改革が必要と考えており、改革により成果を出している日本はよい手本である旨、また、サルコジ内相の仏の改革への意欲を説明した。

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